三菱エクリプス・クロス公道試乗 レジャーに適正か CVT中心に評価
公開 : 2018.03.30 14:40 更新 : 2018.03.30 14:41
エコモードのほうが力感に勝っている
また、エコモードのほうが力感に勝っていたのも興味深い点である。低回転域常用に加えて浅い踏み込みでの立ち上げトルクが大きく、グイッと踏み出すような加速を示す。高速巡航では1クラス以上上のトルク感である。
マニュアル変速では設定ギア比のままに変速するが、モード対比では力感が最も薄い。全開付近まで均等割でトルクが増減するような特性で、巡航ギアでの加速はかなり深い踏み込みを必要とする。つまり、加速ではダウンシフトを併用しなければならない。
言い方を換えるなら、クラッチ操作不要以外はMT車のと同じようにギアセレクトを行う必要があり、アクセル開度とギア選択を相関させた的確なシフトマネージメントを楽しめる。
事前試乗で得た印象から実践の場でも期待の高かったフットワークも満足できる出来であった。
ボディの動き 背の高さ感じさせず
レジャー用途で気になる高速走行だが、車線維持支援が逸脱警報に限定されるのが物足りないものの、直進安定は神経質な挙動がなく、操舵の据わりも含めて良好。なお、高速長距離の頼もしい味方となるACCは追従停車までサポートする全車速型を採用している。
コーナリングは穏やかなロール感と粘り、確かな方向性の維持により高い全高を感じさせない。ロールの入り等の動き出しはしなやかだが、負荷が大きくなるほど踏ん張るタイプ。柔から硬への移行が巧みだ。
このサスチューンは乗り心地では路面の細かな凹凸による振動を抑えながら安定感を生み出していた。段付き舗装では相応の硬さも意識するが、すっきりとした乗り心地は同乗者にも好まれるだろう。