マツダCX-5 2018年型マイナーチェンジ車 2017年との違い、試乗の印象
公開 : 2018.03.31 09:50
CX-5 ディーゼル車の試乗印象
う〜ん? どう評価すればいいのか悩んでしまう。個人的には改良効果に諸手を挙げて賛同するが、MC前を好むドライバーも少なくないとの予想も成り立つのだ。
マツダの2.2ℓディーゼルは浅いアクセル開度の踏み込み直後のトルク立ち上がりがいいのが特徴だが、新型ではさらに素早くトルクを立ち上がらせる。ただ、トルクの立ち上がり方が新旧で異なる。
旧型はモコッと力感たっぷりのトルク立ち上げ。対して新型はじわっと連続的な立ち上げ。相対的には新型の方が過渡域のリニアリティが高く、踏み込み直後の反応で必要とする踏み込み量に見当を付けやすく、踏み込み操作も連続的になる。
一方、旧型は急激なトルク立ち上げに緩め加減を按配しながらの操作。緩めながら最終的な踏み込み量に加減するのは気を使う。ただし、速度域が高く、定量的に踏み込みが大きくなると旧型も新型に近い操作感になる。
どちらが大トルクを意識するかと問われれば旧型。それを醍醐味として捉える気分は理解できるが、何も考えずに無駄のない運転をできるのは新型である。
パワースペックの差というより、マツダが提唱している躍度(加加速度)研究の結果だろう。加加速度を抑え気味に安定させて無意識の運転しやすさを高め、中低速で頻繁に加減速する市街地走行で、より一層扱いやすくなった。ドライバビリティの質の向上が一番の改良点だ。