F1、伝説のコース設計者 手がけた70のコース 4つの質問

公開 : 2018.04.01 10:10

F1の2018年シーズン開幕、伝説のコース設計者ヘルマン・ティルケに会うことができましたた。ドイツはアーヘンにある彼の会社が手がけたコースは、現代のF1で使われるものの多くをふくめて70以上にのぼるります。率直すぎる(?)疑問を4つぶつけます。

text:Mike Duff(マイク・ダフ)

似たようなコースばかりという指摘がありますが?

「批判するのはかんたんですし、かといって100%異なるものを造るのも無理です。でも、コースの形にはワケがありますし、予算の問題もあります。『何でストレートをもう100m長くしないんだ?』と言われますが、土地がないと無理ですからね」

トップクラスのドライバーはどれほどのコース対応能力があるんでしょうか?

「もちろん、彼らともそういう話しはしますよ。難度は上げたいのですが、なにしろ世界有数のドライバーとF1の高度な技術が相手ですからね。レースの3要素―マシン、ドライバー、コース―このうちマシンとコースはほとんど完璧です。F1ドライバーを素人に変えたら、それは面白いレースになるでしょう」

ランオフエリアをターマックからグラベルにしたほうが、ミスに対してより手痛いしっぺ返しになりませんか?

「少なくともマシンにとっては、アスファルトの方が安全ですが、グラベルに比べると1/3の距離で止まれますし、スピンもすぐに収まります。高速でグラベルに突っ込んだらマシンは宙を舞いますし、その間はスピードも落ちませんよね? あと理由はもうひとつあります。グラベルだけにすればたしかに罰の意味は大きくなるでしょう」

「でもプライベート走行の日だってあるんです。ポルシェやAMGなんかでグラベルに突っ込んで、罰としてパーツ交換にたとえば7000ユーロ(91万円)、というのはひどすぎますよね?」

まだご自身はF1のファンですか? また、2018年シーズンのタイトル予想はいかがでしょう?

「もちろん。これからもずっとです。たまたま国籍がドイツなだけで、自分では国際人だと思っています。でもセバスチャン(・ベッテル)とニコ(・ヒュルケンベルグ)のドイツ勢ふたりは好きですね。やってくれると期待しています」

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