ヴォグゾール・インシグニア2.0 CDTi バイターボ 4×4
公開 : 2012.03.09 13:20 更新 : 2017.05.29 18:29
■どんなクルマ?
新しいインシグニア・バイターボは、インシグニア・ディーゼルのトップモデルで、192bhpのツイン・ターボ・ディーゼルと4WD、そして可変ダンパーを持つ。われわれはサルーンをテストしたが、英国ではこのインシグニアのトップ・モデルは、ハッチもエステートも用意される。
29,785ポンド(385万円)を払えばインシグニア・バイターボ4×4ハッチバックを手にすることができるが、前輪駆動で我慢する気があるのであれば価格は27,180ポンド(350万円)で済むことになる。しかし、FWDとなると、そこにはより多くの高級なライバルが存在することとなる。
■どんな感じ?
文句のないレスポンスの良いパワートレインだ。われわれは、高速道路と都市部だけでなく、ワインティング・ロードでもテストしたが、すべからく良好な印象をもった。特に、ツイン・シーケンシャル・ターボの直線的なパワー・デリバリーは、シングル・ターボでは味わえないものと言えよう。
われわれのテスト車両は、1,695ポンド(22万円)のオプションであるハイパー・ストラット・サスペンション、20インチ・アロイ・ホイール、ブレンボ・ディスク・ブレーキをセットにした「スーパー・スポーツ・シャシー・パック」が装着されていたが、これは4WDのノーズをしっかりと抑えこむものだった。僅かにアンダーステアを発するときもあるが、99%の状況下ではインプットに誠実で安全なハンドリングを示してくれる。
乗り心地も素晴らしかった。われわれのテストの中では「スタンダード」モードが最良と感じた。このモードだど、都市部の道路では若干の突き上げが感じられる。しかし、高速になると、そのボディ・コントロールと安定性は抜群に良い。
ステアリングとスロットル反応も鋭くなるスポーツ・モードも、賞賛に値する出来栄えだ。とりわけ惹きつける何かがあるわけではないが、挑戦的なワインディングでもクイックでスムーズなドライヴィングが楽しめる。
■「買い」か?
インシグニア・バイターボは、オールラウンドなエクゼクティブ・ハッチだ。しかし、トップ・エンドのこのモデルを買うことはおすすめできないのも事実だ。500ポンド(6万円)余分に払えば、アウディA4 2.0TDIクワトロSEテクニックが買えてしまうし、逆に168bhpのスコダ・サバーブ2.0TDI 4×4であれば3,500ポンド(45万円)も節約できるのだ。そう考えると、インシグニアは、議論に上ることさえ不可能になってしまう。
(ヴィッキー・パロット)
ヴォグゾール・インシグニア2.0 CDTi バイターボ 4×4
価格 | 29,785ポンド(385万円) |
最高速度 | 229m/h |
0-100km/h加速 | 8.4秒 |
燃費 | 19.3km/l |
Co2排出量 | 146g/km |
乾燥重量 | 1788kg |
エンジン | 4気筒1956ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 192bhp/4000rpm |
最大トルク | 40.8kg-m/1750rpm-2500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |