ロータス3イレブン430 限定20台 パワー/ダウンフォース増強 ロータス市販車史上最速
公開 : 2018.04.05 15:40 更新 : 2018.04.05 16:00
不足ないパワーと快音、そしてスピード
ハンドリングは想像しているよりも穏やかで、すぐに感覚はつかめるはず。
しかし、息を飲むような、容赦のない、恐怖感も覚えるほどのスピードが、発進と共に襲ってくる。ヘルメットのバイザーを降ろし忘れたら、風圧で本当に息ができなくなる。
小さなボディに大きなエンジンを積んでいるのだから、凶暴性があって当然だけれど、これは運転に夢中になってしまうクルマ作りの常套手段でもある。
スーパーチャージャーの加給力は充分なもので、この手のライトウエイトなクルマにありがちなピーキーさはなく、アイドリング状態から強力な加速を提供してくれる。しかも最高出力は7000rpmで発生するから、回転上昇も心地いい。低回転域でも高回転域でも、存分に楽しめる。エンジン音や排気音は、V6を積む他のロータスと近似したもの。ボリュームは極めて大きく、荒々しくも、快音でもある。
そして、スピード。
最終コーナーを少し控えめにクリアしたとしても、へセルのメインストレートでは200km/hを超える。一般的に俊足と言えるクルマが3速で引っ張るような加速感を、5速の中回転域で味わえるのだ。劇的に速い。
ルーフのないクルマで、実際に290km/hを出すことも、無理ではなさそうだ。
しかも、ペンギンも住めそうな天候においても、このロータスは驚くほどに煮詰められており、懐の深さを感じ取ることができた。体が水浸しになったけれど。