試乗 ルノー・カジャー 4/12発売 Cセグ5人乗りSUV、カタログ化
公開 : 2018.04.05 06:10
カジャーの走り/乗り心地は?
1.2ℓターボは低回転の浅いアクセル開度からたっぷりのトルクを発生する。エコモードでは2000rpm以下を維持するべく変速を行うが、速度変化が大きめの交通の流れでも速度低下以外ではダウンシフトされる機会はほとんどない。大抵の加速は巡航ギアでぐいぐい引っ張っていく。スペック上はNA2ℓ相応の最大トルクだが、ペダル踏み込み量から感じるトルク感は2.5ℓ級にも匹敵。ダウンサイジングターボらしい力感だ。
相対的に高回転域の盛り上がりに欠き、全開加速では4000rpmに近づくくらいから加速感も緩む。ノーマルモードの登坂加速でもそこまで回すことはなく、Dレンジ走行では使わない領域でもある。ただ、息苦しさ等々の回しづらさは皆無。回して楽しいとも言い難いが、マニュアルシフト・モードを楽しむにも悪くない特性である。
19インチのロープロタイヤを履くせいもあって、フットワークは路面修復跡などの細かな段差にはちょっと神経質な乗り心地を示す。国産の同クラスあるいは同価格帯のSUVと比較するとスポーティなキャラを意識させられる乗り味である。
ただし、引き締められたサスチューンはマニア好みの切れ味や軽快なハンドリングのためではない。神経質な反応は排除され、コーナリングでは前後輪共に高い接地性と加減速や路面うねりにも動じない接地バランスを維持する。ダート路のハイアベ走行にも適した特性だ。