ボルボ新小型SUV「XC40」に試乗 内外装を評価 「完全復活」裏づけ

公開 : 2018.04.08 12:40  更新 : 2018.04.10 14:34

「買い」か?

1stエディション完売も「買い」

もちろん。北欧メーカー初の小型SUVは、一瞬でひとをとらえ、その2時間後にはあたかも随分前からそこにあったもののように溶け込んでしまう。運転してみてそう感じたのは、使うひとの生活をよくよく考えてつくられているからに違いない。

2017-18欧州カー・オブ・ザ・イヤーをボルボ車として初受賞したのもうなずける。

日本市場はもう少し遅れるかもしれないけれど、来年には電子制御ダンピングも登場するし、プラグイン・ハイブリッドも出番を待っている。XC40ファミリーの輪が広がる。第一歩を記した1stエディションは完売だけれど、もしも中古車市場で見つけたら記念にお買いになってもよいのではあるまいか、と思うぐらいである。

安全性に注力 好調を後押しするモデルへ

2020年までに新しいボルボ車による事故死者や重傷者をゼロにするという、自ら設定した大目標にも向けての安全装備にも怠りない。自動ブレーキをはじめとする16種類もの安全/運転支援機能を、ベース・グレードを含むすべてのXC40に標準装備する。

自動運転はレベル2だし、XC90XC60といった上級モデルに先駆けて、CTA(クロス・トラフィック・アラート)にオートブレーキ機能を付加してもいる。駐車スペースから後ろに下がるとき、接近する車両や歩行者の存在を検知してドライバーに警告音を発して知らせるだけでなく、必要に応じて自動的にブレーキをかけるシステムだけれど、安全はお金持ちのものにあらず、万民のものであるという思想がいかにも北欧の、わけてもボルボらしいところである。

新型XC90を欧米で発売した2015年以降、商品ラインナップを一新しつつあるボルボは業績好調で、まさにその新型XC90を発売した2015年に初の年間販売台数50万台超えを達成し、昨年は57万台にまで伸ばしている。

日本国内でも、2017年は1万5751台を販売、ドイツ勢に続く第6位の座を占め、ボルボ・カー・ジャパンのスタッフから「完全復活」という喜びの声が聞かれた。小型SUVという成長セグメントにこの魅力的なボルボが投入されたことで、当面の目標である年間販売台数80万台まで、彼らの勢いは続くだろう。

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