試乗 レンジローバー・スポーツ「SVR」2018年型 ★★★★★
公開 : 2018.04.10 10:40 更新 : 2018.04.10 10:41
ワインディングの魅力
サウンドはSVRの体験の全てを占めるといっていい。
アイドリング中の低く深い唸り声から、タコメーターの針がレッドゾーンの6500rpmに近づくにつれて不安定でどう猛な唸り声へと変わっていく。魅惑的で、反社会的、そして猛烈に陶酔する。
さらにアクセルを離すとエグゾーストシステムの中で残った燃料が爆発して、まるで何十もの銃をまとめて撃ったような音がする。なんと素晴らしいことか。
特にチャレンジングな田舎道でのSVRは印象深い。決してハッチバックほどの鋭敏さや順応性を示すわけではないが、ボディサイズを考えればよく止まるし、よく曲がる。
ボディロールも抑えられており、フィーリングが格段豊かというわけではないが、ステアリングは重くギアもクイックだ。もちろん低く小さいスポーツカーのような高い速度をコーナーで維持することはできないが、脱出時には爆弾のような怒涛の加速が待っている。
SVRにはランドローバーが誇るテレイン・レスポンス2と四輪駆動が搭載されている。これがあれば、普通のパフォーマンスSUVには行けない大抵のところを走破できる。
路面が凍っていたりぬかるみや轍があっても、SVRが足止めされることはない。それはサマータイヤを装備していても変わりない。