メーカーばかりの注目、理不尽? サプライヤー「GKN」 脇役の矜持
公開 : 2018.04.15 16:10 更新 : 2018.04.18 18:12
名脇役を務めるサプライヤー
GKNをはじめとするサプライヤーは、自動車産業のシンデレラみたいなものだ。それはモーターショー会場をみてもわかる。いつも真ん中で脚光をあびるのは、コンポーネントを納めてもらっている大手自動車メーカーのブース。かたや納めるほうのサプライヤーはといえば、端のほうで客はこないかと首を長くするばかりだ。才能ある技術者に来てもらいたくとも、こういう裏方的な印象が足かせになってしまうのだ。
クールランド・オートモーティブで人事担当を務めるマーティン・ボーリングは語る。「才能ある大卒者にとって自動車メーカーはとても魅力的かもしれませんが、GKNのようなサプライヤーで職を得られそうなら、ぜひ前向きに考えるべきだと思います。履歴書にGKNと書いてあれば、目をひくことはまちがいありません」
もちろん有能な技術者ともあれば、GKNドライブラインに入る理由として「自動車メーカーだと株式公開買い付けで解散してしまうリスクがあるから」などと考えるわけがない。
ありがたいことに、GKNじたいもそんな雑音に気をそらされることなくわが道をいっている。GKNはここアルヤェプログのテスト施設で、ウインターテスト30周年を記念して現在と未来の駆動系技術についての展示会を開催した。
ただドライブシャフトなどを造るだけの会社ではなく、自動車メーカーとの長きにわたる強い協力関係をものにしていることを来場者に印象づけるのが目的だ。