アウディR8 RWS試乗 後輪駆動化で50kg減量 限定999台 ライバルはポルシェ911 GT3
公開 : 2018.04.16 11:40 更新 : 2018.04.23 09:46
どんな感じ?
純度が増したステアリングフィール
ちなみに、RWSは「Rear Wheel Series:後輪駆動シリーズ」の頭文字。さまざまな事案を考慮した上で、RWSクーペはR8のラインナップに加わることとなったはずだ。
ドリフトをしやすくしたことで、R8の魅力を高めたわけではない。実際、ミドマウントされたV10がワイドなリアタイヤを強く路面に押し付けるから、ドライ状態ではクワトロのR8とトラクションの面では大きな差はない。一般道ではオーバーステアに振る自由度は、それほど高くないといえる。
その代わり、フロントタイヤへ駆動力が伝わらなくなったことで、純度が増したステアリングフィールは楽しさに溢れている。
4輪駆動システムには一長一短がある。ステアリングからの入力に加えて、ドライブシャフトからの駆動力も加わることで、標準のR8のステアリングフィールには一貫性がなく、読みにくいところがあった。
そこに可変するダイナミック・ステアリングが装備されるとなると、さらに純然さは削がれてしまうのだ。もちろんRWSにはオプションリストにも備わらない。
このRWSは直感的に操舵でき、路上でのライン取りもずっと容易だから、ドライバーとクルマとの一体感も高い。重量が軽くなった分、車体前部の慣性も少なくなっているから、エイペックスに向けて飛び込んでいく気持ちも高まる。