厳しいレギュレーション

彼らの自信の理由は、ベースとなる市販車が速くなっているからであるが、わたしにはちょっと疑問だ。BTCCの規則を作る側は、新型車がもたらすアドバンテージをなるべく制限しようとすることを、まず覚えておいて欲しい。

BTCCは新世代ツーリングカー（NGTC）と呼ばれる規則で運営される。競争条件をなるべく平等にしようというのが目的である。

この規則によれば、フロントとリアのサブフレームは共通のもの、FIA適合のロールケージも、クルマに取りつけるための修正を除いて共通デザインのものを使用しなければならない。

そのほかにも、ブレーキ、トランスミッション、ターボやインタークーラーなど共通の部品は多い。多少の変更が許されている部品にも非常に厳密な規定がある。

いくつかの部品は、審判によるホモロゲーションをパスした後も、ライバルチームに公開しなければならない。それがもたらすゲインが非常に大きそうな場合には、技術委員会とエンジン委員会でターボチャージャーの過給圧が制限される場合もある。

すべての事前チェックに合格しても、そのあとに内容に応じたバラスト（レースごとに調整される）が課せられ、クルマはますます遅くなる。シーズントップのBTCCカーの本当の実力を見ることができるのは、最初のレースのための試走のときだけだろう。

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