初試乗 アストン マーティン・ヴァンテージ ライバルは911
公開 : 2018.04.17 10:10
ボディサイズは911が有利
新型ヴァンテージのボディの下には、これまで同様オールアルミニウム製ながら、アストンがこれまでのVHアーキテクチャに替わって創り出した、新型ストラクチャが採用されている。
基本骨格でDB11と共有するのは33%だけであり、全長4465mmのDB11に対し、ヴァンテージは274mm短い一方、1942mmの全幅(ミラーまで含めると2153mm)はDB11より2mm幅広い。対して911は全長こそやや長いものの、全幅は1808mmと非常にスリムであり、この差は大きい。
近年アストンではアルミニウム成形に、押出しよりもプレスや鋳造を多用している。製造コストの面では、プレスや鋳造は不利だが、強度の面でスペース効率が高く、ヴァンテージでは大柄な乗員が快適に過ごすことのできるキャビンと、ハッチ式テールゲートの下には余裕をもってゴルフバッグふたつを飲み込むトランクスペースを確保することに成功している。
ボディ材質にはアルミニウムと複合樹脂を採用しており、最も軽量なオプションを装備した場合の乾燥重量は1530kgだが、911 GTSはオイルと、さらにはドライバーとガソリンに相当する75kgをプラスした状態でもさらに軽量だ。同様の条件では、ヴァンテージは911よりも10%ほど重く、これもまた重要な点だろう。