新型メルセデス・ベンツAクラス A180d AMGライン試乗 評価は?

公開 : 2018.04.19 11:50

ひかえめな1.5ℓディーゼル

それはさておき、このクルマの内装はこのクラスとしては今までに無いほどに洗練されている。質感はすばらしく、そのデザインもライバル達よりも明確に先を行っている。

膨大な数の新装備を覚えるには少々時間がかかりそうだが、グラフィックはゴージャスで、一度覚えさえすれば直感的な操作が可能だろう。「ヘイ、メルセデス」という音声を記憶させることもできる。われわれの3人が試したが、ラジオを止めるというだけの指示でも複数回繰り返す必要があった。つまり、全員が失敗したと言って良いだろう。

A180dに搭載される1.5ℓエンジンはルノー-日産-三菱連合から提供されたもので、115psを発揮する。公称燃費は24.4km/ℓだ。先代の同等エンジンの26.3km/ℓという数値には劣るが、これは測定基準がNEDC2からWLTPに変更されたことによるものだ。メルセデスの発表によれば、通常の運転状態では先代よりも燃費は向上しているという。

先代Aクラスの上級グレードに搭載されていた2.1ℓディーゼルエンジンと比較すると、明らかに洗練された印象だ。しかし、メルセデス製の新しい2.0ℓディーゼルもより優れたパワーとマナーを備えて登場することだろう。

ディーゼル版を買おうとしているひとにとっての問題点は、A180dのパフォーマンスはやや控えめだということだ。ゲトラグ製トランスミッションは良い仕事をしているものの、追い越しには事前によくタイミングを図る必要がある。

A200に搭載される163psの1.3ℓエンジンも悪くはない。だが、多くのひとがメルセデスに期待するであろうパフォーマンスを得るためには、224psの素晴らしい2.0ℓガソリンエンジンを搭載したA250を選ぶべきだ。興味深いことに、A250にはメルセデス製のギアボックスが搭載されているが、ゲトラグ製のものと大きな違いはなさそうだ。

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