試乗 アバルト124 GT ハードトップ、魅力を倍増させるか

公開 : 2018.04.20 11:55  更新 : 2018.04.20 11:55

アバルト124にハードトップをつけたモデルがこの「GT」。編集部でも、どこかクラシカルなリアウインドウの意匠に好意を抱いているひとが多いです。端的にいえば「屋根が変わっただけ」なのですが、だからこそアバルト124そのものの魅力を再確認できました。

もくじ

どんなクルマ?
124「GT」 特徴はハードトップ
1.4ℓターボやサス、変わりなし

どんな感じ?
「チャーミングな殺し屋のよう」
ダイナミクスの印象は?

「買い」か?
アバルトの毒に侵されてしまう理由

スペック
アバルト124 GTのスペック

どんなクルマ?

124「GT」 特徴はハードトップ

GTは、小さく快活なアバルト124スパイダーの最新バージョンである。フィアット124スパイダーの派生モデルとも言える。

エキサイトする前に、トピックスはカーボン製のルーフだけだと知っておいた方が良い。最も大きなニュースは、かつて話題になった124クーペの代わりに投入されるモデルだということだ。

軽量なOZレーシングのホイールを履き、バネ下重量は1本あたり4kg軽量化された。さらに、ドアミラーとフロントバンパーはカーボン製になった。


ルーフ自体は16kgしかなく、標準仕様に対してアドバンテージがあるように思える。アバルトもそう主張するが、これは正しくない。実は標準のオープンルーフ収納機構もリアデッキ下に搭載されたままであり、しかもこれはファブリック製だ。つまり、このクルマはふたつのルーフを持つことになるのだ。

そのためルーフはカーボンファイバー製であるにもかかわらず、GTは1080kg近くと、標準仕様よりもわずかに重い。しかし、黒いルーフは1970年代初頭に、モンテカルロやアクロポリスで大暴れしたグループ4のラリーカーを連想させ、エクステリアの良い見せ場になっている。

1.4ℓターボやサス、変わりなし

内部に変更はない。ドライブトレインは独特で、1.4ℓマルチエア・ターボエンジンは170ps、25.4kg-mを発生させる。

フロントはダブルウィッシュボーン、リアはマルチリンクである。リア・アクスルには機械式LSDが装備されるが、これらは124スパイダーとプラットフォームを共有するマツダMX-5(日本名:ロードスター)ど同一である。

他にも「ビジビリティパック」と、無料の「ヘリテージパック」のオプションがある。「ビジビリティパック」の方はありふれたオプションで、雨滴感知式ワイパーやオートヘッドライトが含まれる。一方「ヘリテージパック」はトランク部分とボンネットがマットブラックに塗装される。

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