長期テスト ポルシェ911(2) 息を呑む、笑顔のスピン教室へ
公開 : 2018.04.26 10:10
ポルシェ911 カレラSの長期テストです。まずは、ポルシェが主催するドライビングスクールの洗礼を受けたようですが、ここでしか体験できないことや、新たな学びもありました。盛大なスピンとともに始まった長期テストの今後が楽しみです。
もくじ
ー 積算3574km スピン教室 新たな学び
ー 様々なチャレンジ お楽しみはこれから
ー テスト車について
ー テストの記録
積算3574km スピン教室 新たな学び
長期テストはもちろん、これまでやってきたどんなテストでも経験したことがない。だが、911をスピンさせてしまった。しかも何度も。そして、そのスピンはゆっくりと回って、思わぬ方向にフロントを向けたまま停まってしまうようなものではなかった。ドライバーと不運なパッセンジャーが、進行方向はもちろん、どちらが上かも分からなくなるような、途方もないスピンだ。キャビンに響く笑い声と、まったく無傷のクルマ、そして、敢えてコントロールを失うような運転をしたという事実がなければ、少々周りから心配されたかも知れない。
実際、これはポルシェ・ドライビングセンターにおける朝のトレーニングで起こった、さらに忘れがたい瞬間のひとコマでしかない。
このトレーニングは、ポルシェを新車で購入したドライバーに対して無料で提供されている入門コースの一部である。
では、もしこれが自分自身のクルマだったとしても、こんなことをするだろうか? もちろん喜んで。
単に楽しいからだけでなく、911について知っていることよりも、忘れてしまったことが多いと考える老いぼれ記者にとっても、新しい学びがあるからだ。
例えば、「ドライブ」を選択して一瞬アクセルを踏み込めば、911は1段低いギアを、より強くアクセルを踏むと2段、さらに思いきり踏み込むと、可能な限り低いギアを数段飛ばしで選択するといったようなことだ。どうやら、全てのPDKギアボックスが長年この制御をしてきたようだが、わたしは知らなかった。