アウディRS3新型、日本導入 国内でセダンに試乗 スペック、価格に見合う?
公開 : 2018.04.24 11:40 更新 : 2018.04.25 12:23
いざ、ワインディングへ
御殿場に着いたところでモードスイッチを探すと、ダッシュ中央のスイッチボードの左端に、それはあった。さすがにダイナミックだと低速では硬いので、コンフォートもしくはオートに切り替えると硬さが取れて、乗り心地はぐっと快適になった。これなら街中でもまったく問題ない。
そこで、こういうスポーツ系のクルマの晴れ舞台、ワインディングロードに攻め込むと、RS3はその本領を発揮してみせた。幹線道路も兼ねたワインディングにはコンフォートモードで臨むが、それでもまったく不満のないコーナリング能力を披露してくれる。
やがて幹線道路を離れ、アップダウンと変化に富んだコーナーが続く、しかし雨上がりでセミウエットのワインディングロードに至ったところで、モードをダイナミックにセット。スロットルを踏み込むと、2.5ℓ5気筒ターボが爆音を炸裂させて、パワーとトルクを4輪に送り込む。
そういった舞台においてRS3は、ほとんど非の打ち所のない身のこなしを披露して見せた。前記のように完全には乾ききっていない路面にもかかわらず、タイトベンドからの脱出でも5気筒搭載によるフロントヘビーを感じさせず、スロットルとステアリングの命じるままに、速いペースを保って狙ったとおりのラインを見事にトレースしていく。
そういったニュートラルに近い挙動には、電子制御が関与しているのを比較的明確に感じさせるが、だからといってその挙動が特に不自然なものではないのも好ましい。それに加えて、フロントに19インチホイールの内側目一杯の大径ローターと、ちょっと奇妙な形状のキャリパーを配したブレーキの効きも強力で、すこぶる頼りになる。