フォルクスワーゲンが中国に「入れこむ」理由 成長過程、電動化の野望さぐる

公開 : 2018.04.25 20:20

中国の自動車市場は今や2000万台を超える規模にまで成長しました。世界中の自動車メーカーが中国市場を最優先していますが、中でも中国最大の売り上げを誇るVWが中国市場を支配しようと考えています。新型車は中国人の好みを考えて開発されています。

もくじ

2000万台規模に育った中国市場
グローバルな自動車産業に対する影響
電動化の野望
三拍子そろったフォルクスワーゲン
中国の時代

2000万台規模に育った中国市場

すでに数千万台の規模に育った中国市場で、地球最大の自動車メーカーが市場を独占しようと決意した。当然だろう。

2017年、フォルクスワーゲンは英国で年間20万8462台を販売した。いっぽう中国では34万1888台だ。ただし、12月だけで。

昨年1年間で、フォルクスワーゲンの中国での3企業(自社企業1社とジョイントベンチャー2社)は317万7000台を販売した。フォルクスワーゲンの総販売台数623万台の実に半数以上だ。

この販売台数は、1日に8704台、または10秒に1台が売れているということになる。フォルクスワーゲンは中国でもっとも販売台数の多い自動車メーカーである。

ハーバート・ディエス社長が「中国は今後の戦略の死命を制する」というのも頷ける。

中国の自動車市場の大きさ(昨年の販売台数は2420万台)とさらなる拡大の余地により、フォルクスワーゲンのみならず世界中の自動車メーカーにとって、中国は最優先の市場となっている。

同様に、現在の自動車産業の世界的な主要トレンドは、本を正せばすべて中国に行きつくのだ。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事