意外? BMWエンジン搭載のクルマたち 前編
公開 : 2018.04.29 06:10
マクラーレンF1
言わずと知れた、というか、真打ち登場、とでもいうか、このクルマを抜きに今回の話題は成り立たないだろう。マクラーレンF1は自動車史に名を残すスーパーカーであり、BMWユニットを移植した数多くのクルマの中でも抜きん出て有名だ。そして、そのパワーもパフォーマンスも、そしてエンジンサウンドも、その地位にふさわしいと思えるだけのものがある。オートカーはこのF1をオフィシャルにテストした唯一の雑誌だが、そのとき記録した数字は今なお色褪せない。0-97km/h加速タイムは3.2秒、最高速度は当初が371.8km/h、再計測では391.1km/hをマークしたのである。
マクラーレンはF1開発にあたり、アルティマGTRのシャシーをテストベッドとして使用したが、2台のうちのシャシーナンバー13が、636psを叩き出す6064cc V12の開発に用いられた。計画では350台の販売が予定されていたが、結局のところロードカーが64台、レースカーが36台生産されたにすぎず、公道走行可能な5台のプロトタイプを含めても、目標には遠く及ばなかった。それら全てが、今やどのような価値を持つに至っているかは、言うまでもないことだろう。