フォルクスワーゲンXL1

公開 : 2013.03.05 21:39  更新 : 2017.06.01 01:48

フォルクスワーゲンのXL1は、111km/ℓという燃費と21g/kmのCO2排出量という驚くべき数字をもってジュネーブ・モーターショーでデビューした。

47bhpの2気筒800ccTDIエンジンと、5.5kWhのバッテリーで駆動される27bhpの電気モーターによるハイブリッド・モデルで、Cd値は0.189をマークするという。

このXL1が、その経済的にも空力的にも最も優れたプロダクション・カーであることは間違いない。

このカーボンファイバー・ボディのXL1は、2年前、ゴルフ・カブリオレやポルシェボクスターが生産されているオスナブリュックのカルマン工場で造られた。795kgのボディ重量で、長さは3.8m、幅は1.66mと、ポロより僅かに小さいサイズだった。

XL1は、最高速度は160km/hだが、0-100km/h加速は12.7秒というパフォーマンスを持つ。

サスペンションは前がアルミニウム製のダブル・ウィッシュボーン、リアがセミ・トレーリング・アームで、カーボンファイバーで補強されたプラスティック製のアンチ・ロールバーと、セラミック・ブレーキを持つ。

バッテリー・パワーだけでも50kmの走行が可能で、ディーゼル・エンジンとバッテリーの組み合わせだと10ℓという極めて小さいタンク容量にもかかわらず500kmの航続距離を持つ。

XL1の795kgのボディは、滑らかな表面を持ち、低い空気抵抗と、マグネシウム・ホイールを履いたフロントが115/80、リアが145/55という非常に細いタイヤによって111km/ℓという低燃費をマークする。100km/hでの巡行は、8.3bhpしか必要がないという。

ハイブリッド・システムに組み合わせられるギアボックスは、7速DSG。回生ブレーキ・システムを持つ。また、純粋にモーターだけで進行しているときには、エンジンのクラッチが切られ、エンジンそのものもストップする仕組みだ。

ボディの厚みは僅かに1.2mm。アルミニウムの衝撃吸収構造はフロントとリア、そしてドアに使用される。ガラスの厚さは3.2mm。バッテリーを含む227kgのドライブ・トレーン、153kgのランニング・ギア、105kgの電気システム、80kgのシートやインストルメントなどの装備、そしてボディそのものの重さが230kgという内訳だ。ダッシュボードも1.4mmのウッドファイバー素材が使われている。

当初の予定では、このXL1は50台生産される。

そして、このXL1に搭載されたハイブリッド・システムはup!にもそのまま搭載される予定だ。ボディ重量は、XL1よりも130kg重い925kgとなるが、それでもその燃費は100km/ℓを越えるという。NEDCテスト・サイクルでも88km/ℓをマークする。ただし、このup!ハイブリッドは、まだ研究段階にあり18ヶ月以内に発売されることはなさそうだ。
 
 
ジュネーブ・モーターショー特設ページ

おすすめ記事

 

人気記事