AUTOCARの独断と偏見 みごとに期待を裏切られた7台のクルマたち

公開 : 2018.05.03 06:10

オースティン・アレグロ1750SS(1973年)

アレック・イシゴニスが設計したエポックメイキングなミニとモーリス1100を作った会社が送り出す第二世代の前輪駆動車、と聞けば、間違いなくさらに素晴らしいクルマだと思うだろう。そのアレグロ、事前情報からは、シトロエンGSやアルファスッドといった、実際に素晴らしいライバルたちと肩を並べるようなものが期待された。

ミニ好きのティーンエイジャーだったころ、このアレグロが欲しくてたまらなかった。これに乗っていたら無敵だ、とさえ思えたのだ。

ところが、である。

コストダウンが徹底され、時流とは逆にフロントサブフレームを廃止したことで、洗練性は望めないものとなった。

また、ハリス・マンの描いたシャープなエクステリアのデザインは歪められ、ステアリングホイールは奇妙な四角い形に。モーリス100をはじめとするADO16の後継モデルながら、走りは先代の方がはるかに優れていた。

そうは言いながら、写真のクルマはレストアしようと手に入れた、トップグレードの1750SSである。なんでそんな気になったのか、自分でもよくわからないのだが。

リチャード・ブレムナー:上級寄稿エディター

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