試乗ジャガーE-PACE(Eペース)2.0L P250 走り/サイズ/内装を評価
公開 : 2018.04.26 18:40 更新 : 2018.05.01 14:31
ベイビー・ジャガー そのサイズは?
E-PACEのボディサイズは、全長×全幅×全高で4410×1900×1650mm。これをF-PACEの数字比較すると、全長は330mmも短い設定とされているのに対して、全幅は35mm、全高は15mmしか縮小されていないのだ。
個性的なヘッドランプユニットやグリル、その左右にレイアウトされるエアインテークなどで構成されるフロントセクションの造形や、あるいはテールランプのデザインなど、F-PACEとの関連性を主張するディテールは多いものの、そのアピアランスに独特な雰囲気を感じるのは、やはりこの縦横比の違いに理由があるのだろう。肉食動物の筋肉をイメージさせるリアフェンダーのデザインなどは、まさに走りへの期待を大いに高めてくれるディテール。フロントウインドウなどに、ジャガーの親子が描かれたグラフィックが採用されているのも面白い。そう、E-PACEは「ベイビー・ジャガー」なのだ。
写真 インテリア/トランク
ドライバーとパッセンジャーの空間を完全に独立させたデザインのキャビンは、これもまたF-PACEと同様のコンセプトだが、センターコンソールはさらに強く傾斜し、イメージとしてはピュアスポーツたる「F-TYPE」のそれに近くなった。
居住スペースは前席、後席ともに十分な余裕があり、その後方にはさらに通常時でも577ℓ、最大で1234ℓにまで容量を拡大できるラゲッジルームが備えられている。フロア面はフラットでリアゲートの開口面積も十分。あらゆるライフスタイルにベストな広さ、そして快適さというものがE-PACEにはある。
先進的なインフォテインメントシステムや充実したコネクティビティ機能など、E-PACEはもちろん最新のSUVとして、市場で十分にその魅力をアピールできる装備内容を持つモデルだが、個人的に最も魅力的に思えたのは、やはりSUVとしての機能性がきちんと追求されていることだった。シートへのアクセスに始まり、スイッチ類のレイアウトや操作性、あるいは多彩に用意されたラゲッジの収納スペース。それらがすべて自然に、そして機能的に感じられるからこそ、そしてジャガーというブランドに独特な上質感が常に全身を包み込むからこそ、カスタマーはこのE-PACEのキャビンに、快適さとともに優しさを感じるのだろう。