記憶にのこる「リトラ」の世界 前編
公開 : 2018.05.06 06:10
オールズモビル・トロネード(1966年)
トロネードはさまざまな理由でその名を自動車史に刻むクルマだ。開閉式ライトを備えるスッキリしたフロント周りのデザイン以上にトピックなのが、7.0ℓもの排気量から最高出力390ps/最大トルク65.7kg-mを発揮するV8を積みながら、FFレイアウトを採用したということ。後輪駆動全盛だったアメリカにおいては、リトラクタブルライトの先駆者であるコード以来の本格的な量産前輪駆動車となった。
ただし、これほど大きなエンジンをフロントに積み、大出力を前輪で受けるとなれば予想できることだが、ハンドリングに問題を抱える結果となった。