中古アストン マーティン 買うならどのモデル? 「手の届く上流階級」後編

公開 : 2018.04.28 20:10

ヴァンテージ 新たな市場を探る

しかし、スポーツという言葉が最もしっくり来るのは残るもう1台、V8ヴァンテージだ。DB7がアストンに持ち込んだ量産という概念は、DB9が洗練させた。成功を収めたその方法論に基づき、このブランドのアピール対象をより低い年齢層へと拡げたのがヴァンテージで、近代アストンで最も小さく、最も敏捷性に長け、ハンドメイドのアンティークなモデルとはかけ離れた、凝縮されたスポーツカーである。フィスカーは語る。


「ヴァンテージはアストンにとって、新たな市場への入口です。従来のオーナーとも、新たな顧客層とも、強いエモーショナルな関係を築けるよう、わたしはこれをデザインしました。スポーティなデザインにはリスクがありましたが、わたしは進んでリスクを選び、それは成功したのです。タイトなプロポーションは、すなわちオーバーハングが短くなりますが、その立ち姿は妥協のない完璧なものになったと思いますよ」


2005年に登場したこの2シーターは、DB9と同じVHアルミシャシーを用いるが、ホイールベースを140mm、全長を320mmほど短縮し、よりシャープでスポーツカーらしいモデルとなった。目指したのは、ポルシェ911の牙城に迫ること。385psの“AM05” V8ユニットは、11.5秒の0-100mph(161km/h)加速を可能にした。
 

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事