新型ポルシェ911 GT3 RS試乗 熟成極める991後期型 まるでミドシップ
公開 : 2018.05.01 10:10 更新 : 2018.06.20 15:13
供給量の調整で多くの需要に応える
この991型のGT3 RSは、限定生産ではないが、14万1346ポンド(2162万円)という価格は、すべてのひとにとって受け入れられる金額ではない。その反面、年々厳しくなる環境規制に合わせて、ヨーロッパでの登録可能な台数は今年の9月までに1000台という制限があり、来年にはもっと厳しくなる予定でもある。より多くの販売が可能な通常の911も存在はするが、このスペシャルモデルに対する驚くほどの需要に応えるべく、ポルシェは供給量の調整を行っている。
例えば、GT3 RS「ヴァイザッハ・パッケージ」の識別点となる、28kgもの軽量化が可能なマグネシウム製のホイールは、英国の場合2019年までは選択ができない。これは、サイズやデザインは異なるものの、GT2 RSにも存在したホイールで、多くのオーナーが「ヴァイザッハ・パッケージ」を選択したことから、ポルシェを驚かさせたのだった。
早速、クルマを詳しく見ていこう。
ただし911の場合、何かひとつを話し始めると、ほかの話題も芋づる式に広がってしまう。気になってWEBを調べても、迷う情報ばかりだったりする。
例えば、GT3 RSのボンネットにはNACAダクトがついている。小さな1対のエアインレットで、これは強制的に空気を吸い込みブレーキを冷やすが、このネタから、ブレーキや空気抵抗、ダウンフォースなどに話が広がる。
ブレーキは、標準のスチール製のブレーキディスクのほかに、オプションでカーボンセラミックの選択も可能。軽量である代わりに、かなり高価だ。反論もあるとは思うけれど、サーキットではなく一般道を主に走るなら、ブレーキはスチール製で問題はないと思う。