BTCC熱狂時代 中古で探す、アルファ155/BMW 3シリーズ/ボルボ850 前編
公開 : 2018.04.29 14:15
155 オーバルコース試乗
写真で見るより実物のほうがハンサムで、フロントエンドにレースカーのイメージはない。リアへ駆け上がるウェッジシェイプは控えめなエアロパーツと相まって、スポーティなオーラを放つ。
ボンネットを開けると、神々しいツインスパークユニットが姿を現す。シルバーストンのそれは1.8ℓの8バルブ仕様で、少なくとも20年は先んじた設計だった。プラットフォームは、ティーポなどに用いられたフィアット・タイプ3である。
キャビンの操作系は、往年のスタイリッシュなアルファより多少さえないが、配置は上々。ステアリングホイールは太く、シフトノブはずんぐりしているが、質感は嬉しくなるものがある。
スロットルを開けば、レブカウンターは鋭く回りたがり、ツインスパークユニットの甘美なサウンドがドライバーを駆り立てる。3500rpm以上をキープし続ければ、至福の時を過ごせるはずだ。
ロッキンガムのオーバルコースでは、131psではやや力不足に感じるが、舞台をロードコースに移せば、155は鋭いコーナリングを披露する。ターンインはシャープで、初期はエンジンパワーによるアンダーステアが発生するが、スロットルペダルに込めた力を弱めれば、きれいなタックインが決まり、パワーオンは早めにできる。その操作をし損じれば、派手なオーバーステアに翻弄される羽目に陥るが、それこそタルキーニスタイルだ。真のアルフィスティなら、前輪駆動特有のそうした挙動も許せるものだろう。