ランボは、学校の送り迎えに最適! エスパーダを乗り続けた夫妻 後編
公開 : 2018.05.05 20:10
「こんなサウンド、ほかにはない」
キャビンはまるでマセラティ・ギブリSSのような感じだ。ハンドブレーキのレイアウトも良く似ていて、シートベルト着用すると掛けられなくなる。そのためリンは、「疫病神のように坂道を避けていた」という。しかし、フルサイズのシートが車内には4つあり、素晴らしいV12エンジンが搭載されている。ストレスをまったく感じさせないクルマで、あっという間に村や町を通り越してしまう。しかし、アクセルを踏み込むと、リアが即座に沈み、圧倒的なトルクがみなぎり、朗々としたエグゾーストノイズが響き渡る。6基のキャブレターも、ドライバーの注意を引き付けようと4本のアンサのテールパイプと競い合うように唸りを上げる。こんなサウンドを聴かせるハッチバックはほかにない。
しばらく運転していると、大型なボディが小さくなったように感じられる。トレッド幅が広く、低重心でタイヤもワイドなため、路面をしっかりグリップし、ボディもほとんどロールしない。ギアシフトはやや重いが、そのスロットル操作は癖になる魅力があった。この豪快なクルマでの学校の送り迎えは、さぞかし見物だったろう。「ふたりの息子はこのクルマが好きでしたが、ずっと後になって、少し目立ちすぎだと思っていたと言われました」