Lynk&Co 02 中国発SUV、欧州の競争視野に 価格以外の魅力は
公開 : 2018.07.02 19:10
どんな感じ?
中国仕様のガソリンエンジン車にチョイ乗り
試乗レポートの前に、断っておかなければならないことがある。今回の試乗会場は中国・張家口市に新設されたLynk&Coの工場近く、以上なほどスムースな路面のコースで、試乗時間はたったの15分。試乗車として用意されたのは中国仕様で、1.5ℓと2.0ℓのガソリンエンジンのみだった。
われわれが試乗したのは179psの1.5ℓ仕様。このエンジンはボルボと共用するもので、PHEVに使用される予定のユニットでもある。低回転域で急加速をかけるとざらついた唸りを上げるが、3500rpmを超えれば苦しげなところは全く見せない。02PHEVにも用いられる予定のDCTは、まずまずスムースだ。
前後席とも、低速では快適だが、高速道路レベルのスピード域では、明らかに落ち着かなくなってくる。テストした道がシルクのようにスムースだったことを考えると、英国の道路で満足できる乗り心地に仕立てるには、それなりの努力が必要だ。
欧州仕様は運動性改善を約束
一方、ハンドリングのレポートは難しい。というのも15分間の試乗では、ワイドなコーナーを3つ抜けたのみだからだ。あくまでハードウェアの操作感だけをお伝えすると、ステアリングもブレーキも軽い。ステアリングは精確とは言えないが、切った際にはクルマとのつながりが十分に感じられた。
つまり、有望な兆候は多いが、欧州で戦うためにやるべきことも少なくない。開発部門を率いるLing Zhiによれば、準備中の欧州向け02はもっとダイナミクスを重視したものになるとのこと。なぜなら、欧州のユーザーは、主にストレートが長く続く高速道路を走る中国のドライバーより、ハンドリングと乗り心地にうるさいからだ。