中古で勝負 エボ6トミマキ vs インプ・リチャード・バーンズ仕様(中編)
公開 : 2018.04.30 20:10
対するエボVI その走りは?
エボリューションVIはやや重いが、直進路ではその強大なパワーのため、0-97km/h加速はインプレッサRB5より0.8秒速い。しかし、エボリューションTMEがライバルを引き離し始めるのは、コーナーに入ってからだ。インプレッサの4輪駆動はメカニズムとしては安心感があるが、車輪に電子頭脳があると感じさせるのはエボリューションの方だ。
トラクションが弱まるのを感知すると、非常に賢いアクティブ・ヨー・コントロール(本質的にはコンピュータ制御のディファレンシャル)が各輪にそれに応じたパワーを再配分する。
インプレッサがチェスの名人カスパロフだとしたら、このエボリューションのアクティブ・ヨー・コントロールはその名人を打ち負かしたスーパーコンピュータ、ディープブルーのようなものだ。本当にこのエボリューションのグリップはこの世のものとは思えないレベルだ。必死にグリップを失わせようとしても、エボリューションは路面にしがみつく。電子システムのシナプスは、ドライバーの脳神経の1000倍の速度で信号を送り出す。