目の当たりにしたピニンファリーナとマヒンドラの蜜月 独占インタビュー

公開 : 2018.05.12 18:40

内燃機関は美しくない

余談ながら披露パーティでは、このハイパーカーのシャシーとパワートレインはクロアチアのスタートアップ、リマック製ではないかという噂が盛んにささやかれていた。パーシュケたちはコメントしなかった。しばらくはその出所由来を隠しておきたかったのだろう。しかし、背の高いメイト・リマックがパラッツォのフロアを歩き回り、親しげにマヒンドラの手を握って挨拶した時、彼らの努力も無駄に終わった。

大部分の顧客は、ハードウエアがどのメーカーのものかなど気にも留めないだろう。彼らが注目するのは、素晴らしい性能であり、自動運転能力(レベル3の自動運転機能を搭載している。つまり、一定の条件下では自動運転が可能だ)であり、ため息の出るようなスタイリングなのだ。

その夕べ、クルマの映像を見た連中は誰もがハイパーカーのルックスをセンセーショナルだと思った。その場にいなかった連中は、ペブル・ビーチに出展されるようなスケールモデルだと思うだろう。来年3月にジュネーブで完全なデビューを飾るまでは。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、長く生き残れる可能性が最も高い集団なのかもしれない。

しかし、ハイパーカーに170万ポンド(2億5500万円)を快く投じるような人種は、エンジンを載せたクルマの本能的なスリルを崇拝しないのだろうか?

「今までのハイパーカー・ユーザーもEVに注目していると思います。技術に快感を覚えるようなハイパーカーの新たな客層も、ハイパーカーを今まで通りには考えてはいないと思います」とパーシュケはいう。

パオロ・ピニンファリーナ自身はこういう。「われわれはイノベーションを恐れてはいません。われわれはクルマの未来を守りたいのです」

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