ポルシェ718ケイマンGTS 2018年型、英国で試乗 ケイマンの使命とは
公開 : 2018.05.11 07:20 更新 : 2018.05.11 11:41
たぐいまれな敏捷性
しかし、こんなのはわずかな欠点だ。このクルマのシャシーはワールドクラスだと言える。GTSモデルはPASMダンパーを装備し、車高も10mm低められている。この試乗車に装備される168ポンド(2万5000円)のスポーツサスペンションではさらに10mm低い。
911カレラS譲りの20インチホイールでは支障がありそうなものだが、英国の道で試乗する限りでは影響は感じられなかった。一方、トラクションは素晴らしい。
ケイマンGTSの挙動の特徴は、道路の段差を超えた瞬間のボディの垂直方向の揺れの素早さだ。バンプからリバウンドまでの切り替わりの早さとも言える。同等の911よりも明らかに張り詰めた印象だが、これはしなやかさとの引き換えだ。
電動パワーステアリングも特筆に値する。驚くべき正確性を持ち、この落ち着いたプラットフォームとの組み合わせによりミドエンジン車の中でも特に純粋なドライビングエクスペリエンスが得られる。
ただし、鼻先が向きを変える際の俊敏さは感動的ですらあるものの、もしあなたが大げさな荷重移動を好むのであれば少々安心感に欠けると思うかもしれないほどである。