BMW新大型SUV「X7」 プロトタイプに試乗 「大きなX5」以上の実力
公開 : 2018.05.10 10:10 更新 : 2018.05.11 11:40
パフォーマンスと快適性の両立
きついコーナーを超えてみても、このSUVのサイズにしては高い運動性能と落ち着きを見せた。電子制御のロールバーと後輪操舵によりロールは押さえ込まれ、驚くべき敏捷性を持っている。その気になれば鋭い回頭性を見せた。ピッチやダイブの動きもよく制御され、コーナーの入り口から出口まで非常に安定している。
2300kgもの車重を感じさせられる場面も時折あるが、4WDシステムによる卓越したグリップのおかげもありワインディングでもアンダーステアに悩まされることはない。マニュアルモードにすればレッドラインまでシフトアップされることはなく、レスポンスが鋭くなりパフォーマンスも向上する。
エンジンのフレキシビリティと広いギア比により、このX7 M50d Mパフォーマンスはコンフォートモードなら高速道路で快適な巡行ができる。
オフロードでの性能も意識されている。ホイールトラベルは100mm以上確保され、トラクションの状態によって前後輪のいずれかに100%の駆動力を送ることも可能だ。荒い路面はもとより、急斜面を登り降りや深い溝も安心して走行できる。
このX7 M50d Mパフォーマンスが発表されるまではもうしばらく待つ必要がある。しかし、今回の初期インプレッションの感触では、この高機能SUVはほかのBMW製SUVにはないレベルのパフォーマンスと快適性を両立しているように感じる。