フォード・フィエスタST 2018年モデル試乗 新型、操舵/乗り心地は洗練
公開 : 2018.05.18 11:40
気筒休止付き3気筒エンジン
フィエスタSTに搭載される新しいエンジンは、以前すでに紹介したことのある。オールアルミニウムの3気筒1.5ℓターボで、馬力とトルクは旧型のモデルに搭載されている1.6ℓ4気筒と全く同じだ。しかし、負荷が軽いときには中央のシリンダーを停止する機能を搭載している。2気筒でも機能する3気筒エンジンは自動車業界初である。
試験値では、燃費とCO2排出量は旧型のSTに比べ20%向上している。しかもエンジン自体も軽量化されているのだ。
新型は、ドライビングモードを選択できる初のフィエスタでもあり、ノーマル、スポーツ、トラックの3つから選択できる。モードを変更すると、アクティブ・エグゾーストとエンジンサウンドシンセサイザーが協調して豊かなサウンドを響かせる。とはいえ、初代STは5気筒を搭載していたため、エンジンの吠え方や中回転帯でのトルキーな感覚は全く異なる。
高回転ではクランクシャフトの回転が鈍るが、これには納得がいかない。3気筒エンジンは低速でもスムーズに回る必要があり、バランスシャフトが必要なのは理解している。
しかしどうしても、これをなくせば回転数がどれくらいまで上がるのか、そしてどれくらいパワーが発生するのかとわたしは想像してしまう。ただ、これはわたしが気になるだけであり、中回転でのトルクを除けば、適度な緊張感や個性、回りたがる特性を持った良いエンジンだろう。