試乗 テスラ・モデル3 生産/価格は課題 自動運転や乗った印象は?
公開 : 2018.05.21 10:10 更新 : 2018.09.18 18:19
テスラのモデル3です。テスラ初の量販モデルは、依然として生産工程にトラブルを抱えていますが、それとクルマの出来とは別のようです。今のところ左ハンドル仕様しかないこのクルマに試乗するため、英国版AUTOCARのテスターはカリフォルニアに飛びました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 無限のアイデア いまは「生産地獄」
ー 初の量販モデル ライバルは5シリーズ?
どんな感じ?
ー バッテリーは2種類 価格はオプション次第
ー 開放感溢れるキャビン すべてはタッチスクリーンで
ー 究極の洗練 答えは電動
ー 乗り心地は要改善 パフォーマンスは良好
「買い」か?
ー テスラの喧騒 モデル3には本物の魅力
ー テスターからひとこと
スペック
ー テスラ・モデル3 ロングレンジ・バッテリーのスペック
番外編1 自動運転も準備完了
番外編2 イーロン・マスクとテスラの真実
どんなクルマ?
無限のアイデア いまは「生産地獄」
イーロン・マスクはキャンディ・メーカーを始めたいらしい。この前ツイートしたとおり、テスラと、スペースX、そしてかつてはペイパルのCEOでもあったマスクは大真面目のようだ。絶え間なくイーロンの退屈しのぎのアイデアを呟き続けるアカウントもそれを裏付ける。
一方で、こうしたツイートが、時にテスラの真の姿を分かりにくくもしている。テスラには、他の自動車メーカーよりも多くの混乱と喧騒がつきまとい、あのフォルクスワーゲンよりも監視の目が厳しい。それでも、いま注目すべきなのは、テスラとしては4番目、現行では3つめとなる、初の量販モデルであるモデル3だ。
テスラ初の量産モデルはロータスの手を借りて開発されたロードスターであり、現行モデルとしては、それぞれ7人乗りのモデルSとモデルXが存在している。モデル3(テスラはモデルEと名付けようとしたが、すでにこの名前はフォードによって押さえられていた)に続いて、このあと(テスラでは2年以内としているが、実際にはもっと掛かるだろう)登場予定のモデルYという名のクロスオーバー・モデルによって、テスラのラインナップは「S3XY」となる。これで彼らが何をしたかったか分かるだろう。残念ながら自動車業界にはユーモアが足りないようだ。
さらに、テスラには、新たなロードスターと連結式トラックの計画もある。
一方で、マスクの無数の新たな事業アイデアには、お菓子があり、浮桟橋に着陸するというスペースXの再利用可能なロケットがあり、ソーラーパネル製の屋根、トンネル、ハイパーループという名の次世代交通システム、それから火炎放射器といったものが並んでいる。
もしモデル3を注文していたなら、こういった状況をどう思うだろう? このクルマの生産状況について、テスラは昨年「生産地獄」にはまり込んでいると打ち明けているのだ。イライラする? テスラはそれも分かっている。