試乗 テスラ・モデル3 生産/価格は課題 自動運転や乗った印象は?
公開 : 2018.05.21 10:10 更新 : 2018.09.18 18:19
開放感溢れるキャビン すべてはタッチスクリーンで
モデル3は、携帯にアプリをダウンロードして、財布にカードさえ入れておけば、それだけで運転することができる。大型モデルに採用されている自動ポップアップ式とは違い、ドアハンドルに変わったところはなく、まるでオープンモデルのような開放感溢れるキャビンへと続くドアの開閉も普通だ。覆いのないフロントのサンルーフと、ルーフまで延びるリアウインドウが、十分なヘッドルームを確保し、ウッドパネルが拡がるダッシュボードの上には、大型エアベントが備わっている。
インテリアの組み立て品質と仕上げも素晴らしい。中心に設置された15インチのモニターがあれば、仕事机など不要かもしれない。法律に従って、ステアリングコラムのレバーと、ハンドルにはふたつのマルチファンクション・ボタン、さらにハザードスイッチが天井に設置されているが、ほかにボタンはない。すべてをタッチスクリーンで操作するのだ。
天才的なアイデアだと思うか、まったくお話にならないかと問われれば、正直なところ、そのどちらでもある。しかし、おおむね素晴らしいといっても良いだろう。タッチスクリーンの反応は素早く、携帯アプリで一旦承認すれば、数週間ごとにソフトウェアのアップデートが行われる。Google MapsのGPSを使った渋滞情報の精度も良好で、すべてのメニューは直観的に操作することができる。
残念なのは、もし自動制御が好みでなかったり、ヘッドライトやエアコン、ドアミラーといったものの設定を変えようとしても、ほとんどは直ぐに操作できないということだ。さらに、どうしてもキャビンで体を支えなければならない場合、タッチスクリーンくらいしか頼れるものはない。しかし、一旦タッチスクリーン派になってしまえば、期待通りの素晴らしい出来である。