野生動物の排除

「サファリ・ラリーは開かれた公道で行われる唯一のラリーであり、一般車の通行にも気を付けなければなりません。われわれは一般車に対してラリーカーが来ていることを知らせたり、地上のスタッフに対し野生動物の排除を指示しなければなりません。大半の動物たちは退いてくれますが、ロバはちらりと見るだけです」

「ラリー低速セクションでは、クルマが20km/hで岩を登っているとしたら、われわれはゆっくりとホバリングしています。一方で高速セクションでは500m先を行って危険物に注意しなければなりません」

「これはわたしの経験の中でも最も思い出深いことです。まるで自分でラリーをしているようなものです。野生動物も驚異的でした」

コリン・マクレーのコ・ドライバーとして3度の優勝を果たしたニッキー・グリストは、ヘリに助けられた2度の経験を語ってくれた。

「あるとき、われわれはヘリを持っていませんでした」と彼は回想する。「平地を走っていて、左コーナーを抜けた途端、キリンがいたのです。われわれと同じ方向に走っていましたが、われわれの進路を横切るところだったのです。ひとつの足がわたしの目の前に来ました。幸いにも最後の最後で方向を変えてくれたので助かりました。そのスピードでキリンと接触していたら、まさにサヨナラでしょう」

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