AUTOCARアワード2018 勝者は?

公開 : 2018.05.27 12:10

720Sとも接戦

こういうコンディションのサーキットでむしろ光るクルマもある。アルファ・ロメオジュリア・クアドリフォリオなどはまさにそれで、惜しくも表彰台こそ逃したが、ステアリングを握るとぐいぐい引きこまれてしまう。この種のコンテストでは下位に沈むことの多い4ドア車としては、目を見張るできだ。

お次は、大きくてホイールベースも長くのろまにみえるV8搭載のアストン マーティンDB11だ。たしかにサーキットでは扱いやすく楽しいクルマだが、911などと比べると公道ではあまりに幅広く尊大なかんじだ。それでももっともおだやかなアストンというキャラクターが支持されて、3位に入った。

GT3にもっとも食いさがったのは、マクラーレン720Sだった。200点中わずか5点の差だった。油圧アシストのステアリングは手ごたえもすばらしく、ハンドリングのバランスは非の打ちどころがない。サーキットの項目ではGT3の90点に対して92点と、むしろこちらに高い点数がついたほどだ。

反面、ロードカーとしてはGT3に軍配があがることになる。公道でのハンドリングはGT3のほうが好ましく、720Sの86点に対して93点がついた。タイヤの状況を溢れんばかりに伝えてくるステアリングはもちろん、コンパクトなボディと良好な視界のおかげで、悪天候の田舎道を流すだけでもぞんぶんに楽しめるのだ。

考えてみれば、それは現実のドライブでもよくある状況だ。たしかにもともと休日のためのクルマかもしれないが、日常にだってじゅうぶん使えるのだ。

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