スターメー賞 ディーゼルのNOx問題を解決した研究者 AUTOCARアワード2018

公開 : 2018.05.26 15:40

低温時にも効果を発揮

昨今では、技術に通じたACCTの潜在的クライアントは、その本質的な単純性を理解し始めている。実際、ACCTはありふれたアド・ブルーをはるかに効率的な後処理剤へと簡単に変換することができるのだ。

なぜこれに気づかなかったのか、ずっと規模が大きく資金も潤沢な企業の研究所を差しおいて、なぜ英国の大学の研究者がこのような重要なプロセスを発見したのか、みな不思議に思っている。

最新の実験結果によると、従来のSCR触媒装置が働かない場合、つまりゴーストップを繰り返すような、エンジン負荷が軽くて排気が低温である場合においても、ACCTを用いた排気システムは99%のNOxを除去することができる。

ACCTへの関心は非常に高く、ハーグレーブとウィルソンの記事をオンラインで公開したその日に8万人がこれを読んだ。翌日も同様。以来、さらに多くの人がこの記事を読んでいる。色々なところからの問い合わせをやっと読み終え、興味本位のものは破棄したのだが、ふたりの発明者はまだ100以上の真剣なアプローチに対応しなければならない。

うれしい悲鳴だが大変だ。「誰がこの技術を一番早く広めてくれるか、懸命に考えているんです」とハーグレーブはいう。「大学の知財の専門家はとても頑張っていますが、簡単だとはとても言えませんね」

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