モータースポーツ・ヒーロー ジョナサン・パーマー(元F1ドライバー/実業家) AUTOCARアワード2018
公開 : 2018.05.27 08:10 更新 : 2018.05.27 16:35
ドニントン・パークも手中に
最近、ふたつの拠点が新たにMSVに加わった。パーマーはフランス北部のラオン近郊にある5.3平方kmの元空軍基地を手に入れたのだ。彼はここを欧州の顧客のためのドライビングセンターに作り変える計画だ。そして、昨年には1930年代からの歴史がある英国のドニントン・パークの運営権を手に入れた。1937年と1938年には、ベルント・ローゼマイヤとタツィオ・ヌヴォラーリがアウト・ユニオンの558psのシングルシーターで勝利を収めたことで有名だ。
ドニントンで開かれた唯一の現代F1レースは、1993年のヨーロッパ・グランプリであった。当時アイルトン・セナがF1史上最速のファーストラップを記録したとされる。マクラーレンを操る彼は土砂降りの雨の中ミハエル・シューマッハ、デーモン・ヒル、アラン・プロスト、カール・ヴェンドリンガーなどを抜き去った。
最初の契約は1年以上前に行われたが、今年初めから正式に運営権を手に入れた。すでにパーマー流の改修が完了しているが、今後もさらなる手直しが予定されている。メインエントランス前に2棟並んだモダンなオフィスの建物のひとつはフォーミュラEの運営団体が、もうひとつにはMSVのオフィスが入居している。
以前グラベルであったパドックスペース周辺は今は舗装されている。ブラック・レイクやヘリテージ・ループと呼ばれる敷地西側のエリアも多額の費用をかけて舗装されており、集会やドリフトスクールなどに使われる。パドック中央部にはガレージ39と呼ばれるレストランが作られ、それ以外もあらゆるものが修繕されたりMSVのイメージカラーである紅白に塗られた。