モータースポーツ・ヒーロー ジョナサン・パーマー(元F1ドライバー/実業家) AUTOCARアワード2018
公開 : 2018.05.27 08:10 更新 : 2018.05.27 16:35
改善の余地は無限に
ハリウッド・コーナー外側からクレーナー・カーブスへと続く土手の上には、真新しいグランドスタンドが作られている。この最上段からはコース全体の3分の2ほどが見渡せるのだ。その近くにはモダンなトイレ棟が作られた。
パーマーや彼がブランズ・ハッチから連れてきた管理チームは、そのような設備を整えることは顧客を呼び込む上で効果的だと熟知している。最近まで採石場のような雰囲気であったこの場所が、いまや居心地の良い重要なサーキットとなっているのだ。
しかし、パーマーの「やることリスト」は終わりには程遠い。永遠に終わらないというひとすらいる。彼はMSVの多くの施設は改善の余地があると考えている。特にフランスではやるべきことが多い。さらに、パーマーは条件が許せば英国GPが開かれるシルバーストンの運営を行うことも考えている。しかし、これには困難も多く、関係するすべてのひとを満足させるのは難しいとも考えている。
ジョナサン・パーマーの成功の秘訣があるとすれば、その不変の進歩とハイクオリティへの情熱だろう。「ひとびとはMSVがベンチマークを作ったといいます」と彼はいう。そこには自慢げな様子は見られない。「おそらくそうなのでしょう。それこそがわれわれが取り組んできたことなのです。しかし、その手法は非常に単純です。わたしは正しいと思うことをやってきただけです。そうすれば、ビジネスはきっとうまくいくでしょう」