デザイナー部門 マレク・ライヒマン(アストン マーティン) AUTOCARアワード2018
公開 : 2018.05.26 19:40
多くのプロジェクトに関わりたい
いまのところ彼の代表作といっていいDB11については、こう振りかえる。「アストン マーティンにとっては13年ぶりの、まったくの新型車ですからね。DB9とはあきらかに違うけれどもおなじくらい美しいクルマをつくる、というポイントはクリアできたと思います。DBシリーズはだれもが憧れる象徴にあふれています。その系譜に入るDB11をつくれるというのは、とても光栄なことです」
今年中には完成をみるであろうハイパーカーのヴァルキリーについても語ってくれた。彼にとっては「いままで関わったいちばんのプロジェクト」で、ともに仕事したレッドブルのエイドリアン・ニューウェイを「天才」と評している。
ライヒマンがまだなし遂げていないこととは何だろうか? 彼は「新しいアイデアを製品にもっと反映させられること」、すなわちデザインに新しい技術をとけこませられることを示したいという。
彼の最新作は、ヴァンキッシュの後継としてもうすぐお目見えするDBSスーパーレジェーラだが、もうデザインは完成して手を離れている。いまの仕事の中心はアストン初のクロスオーバー。こちらも「99%できている」とのことだ。復活を果たしたラゴンダでもふたつのモデルが進行中だし、毎年ふたつの特別プロジェクトもひかえる。
「多くのプロジェクトに関わることができるというのは、デザイナー冥利につきます。創造力をますます引きだせるんです。頭に刺激を与えれば与えるほど、どんどん新しいものが生まれてくるんです」と彼はしめくくった。