フォード・マスタングGT 5.0 V8 2018 英国初試乗 V8こそ魅力 デジタル化も進む
公開 : 2018.05.29 10:40 更新 : 2018.05.29 16:52
フェイスリフトを受けた6代目フォード・マスタングです。より迫力を増したルックスと、新開発の10速オートマティックを与えられ、デジタル化も進められていますが、やはりその魅力はV8モデルにあるようです。英国の路上で、テスターはどのような評価を下すのでしょうか?
もくじ
どんなクルマ?
ー 迫力のルックス 新開発10速オートマティック
どんな感じ?
ー 変わらぬ魅力 デジタル化も進む
ー やはりV8 10速オートマティックは俊足
ー サスペンションは米国流? 設定変更が可能に
「買い」か?
ー 単なるクルーザーに非ず 意外な鋭さ
スペック
ー フォード・マスタングGT 5.0 V8のスペック
どんなクルマ?
迫力のルックス 新開発10速オートマティック
3月の国際発表会に続いて、英国での初試乗に迎えたのは、フェイスリフトを受けた6代目フォード・マスタングである。
一対のエアベントをもつ低くなったボンネットと、鋭さを増したヘッドライト、さらに、フロントバンパーに設置された「エアロカーテン」に目が留まるだろう。いまや、ロータス・エキシージ410スポーツから、新型アウディA6までもが、フロントホイール周辺のエアフローを整えるためにこのエアロカーテンを採用している。
これまでマスタングのフロントには迫力が欠けていたが、いっぽう今回のフェイスリフトでフロントスプリッターは大型化され、V8モデルではエグゾーストが4本出しとなる。
2015年の6代目登場以来、待ち望まれていたアグレッシブさをマスタングはようやく手にしたのだ。初期オーダーの1/3が、テスト車両と同じヒューリー・オレンジのボディカラーを選んでいることからも、この米国を象徴するモデルを購入するひとびとが、人目を避けようとなどしていないことは明らかだろう。
さらに、そのボディスタイルに関しても、5人のうち4人までがファストバックを選ぶだろうことは、コンバーチブルではそのクラシックなシルエットが楽しめないことを考えれば当然かも知れない。
今回のフェイスリフトにおける最大の変更点は、フォードの新型10速オートマティックの採用であり、トランスミッションの選択は、オートマティックとマニュアルが半々になると予想されている。非常に出来の悪かった6速オートマティックに替えて、新たに開発されたこの10速オートマティック・ギアボックスは、依然としてトルクコンバーター式となるが、軽量化とパッケージングの効率化を達成すべく、インテグレーテッド・タービン・クラッチを採用している。
変速比も旧型のそれをほぼ踏襲しているが、各段が細分化されたことで、より速く、スムーズなシフトが可能となった。ギアシフト自体は新たに開発された直動ソレノイドによって行われるため、例えば6速から2速といった変速も1回の動作で完了することができる。