フォード・マスタングGT 5.0 V8 2018 英国初試乗 V8こそ魅力 デジタル化も進む

公開 : 2018.05.29 10:40  更新 : 2018.05.29 16:52

やはりV8 10速オートマティックは俊足

416psから、BMW M3とM4のコンペティション・パックと全く同じ450psに達するパワーを発揮する8気筒エンジンだが、そのサウンドや、V8の鼓動を感じさせるパワーデリバリーが、依然としてややリラックスした印象を与える。10速オートマティック・モデルでのマスタングの0-100km/h加速は4.3秒と、フロントを持ち上げて荒々しくスタートしていく様を思えば、中々の結果といえるだろう。

0-100km/h加速4.3秒を達成できるのは、この新型ギアボックスだけだが、このオートマティックはクルージングにも適しており、およそ2000rpmで穏やかにアップシフトしたり、2速をスキップしたりといった細かな制御はソレノイドのお陰だ。

おそらくほとんどの場面で選択することになる最もリラックスしたモードでは、気が付けば6速か7速ギアを選択して、このクルマをまさに粛々と前へと運ぶ。


しかし、ギアセレクターで「S」を選択するか、ステアリングホイールに取り付けられたプラスティック製パドルシフトを引いてやれば、エンジンのパフォーマンスをフルに発揮させることができる。Sギアではアップシフトの設定回転数が3000rpmとなるが、求めれば7000rpmを越えてエンジンを回すことも可能だ。

アップシフトの精度はポルシェのPDKには敵わないものの、マスタングのキャラクターに相応しいといえるだろう。シームレスで十分にクイックなアップシフトに対して、ダウンシフトは時折戸惑う様な挙動を見せる。さらに、常に適切なギアを探そうとする様子が気になったことも付け加えておこう。

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