新型ベントレー・コンチネンタルGT W12搭載の3代目、先代から大幅進化

公開 : 2018.05.31 10:50  更新 : 2018.05.31 10:52

4WDシステムはよりスポーティに

先代モデルで、W12とV8という2タイプのエンジンを搭載するに至ったコンチネンタルGT。この両エンジンを使い分けることで、ベントレーはW12モデルではグランドツアラーとしてのキャラクターを、そしてV8モデルではよりスポーティなハンドリングマシンとしてのキャラクターを与えてきた。

そのような固定概念とともに、W12エンジンを搭載する新型コンチネンタルGTの走りを体験すると、多くのドライバーは新鮮な驚きを感じることになるだろう。この新世代のW12モデルは、もちろん究極のグランドツーリングとしての優雅な走りを得意とするものの、さらにワインディングでの積極的な走りを楽しませるモデルへと進化を果たしていたのだ。

そう感じさせる直接的な要因は、やはりコンパクトなエンジン設計によって、前後の重量配分が55:45へとさらに最適化されたこと。そして前でも解説したとおり、4WDシステムが後輪駆動主体型へと進化したことにある。

さらに前作の最終進化型ともいえるスーパースポーツで採用されたトルクベクタリングが、常に効率的な、そして安定したコーナリングを実現してくれていることも理由としては大きい。今回の試乗ルートには、タイトなコーナーが長い距離にわたって連続する区間もあったが、そこをまさにオン・ザ・レール感覚でクリアしていく走りには、大いに感動させられた。

個人的に唯一気になったのは、スポーツモードでのエグゾーストサウンドだ。最近多くのブランドが、同様のモードで過激なサウンドを演出する傾向にあるが、この新型コンチネンタルGTも残念ながらその例外ではなかった。それがベントレーのカスタマーの心を刺激する演出であるとは、どうしても思えないのだが。

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