大化けする企業? 英エクイップメイク、電動化が後押し 他社より2年先行とも
公開 : 2018.06.02 08:10
高性能モーターの開発
「この二年の間に」とフォーレイはいう。「電気自動車に対する自動車メーカーの態度は180度変わりました。パニックになっているとは言いませんが、多くの企業はとても短期間で何かしらの目に見える成果を出さなくてはいけないと躍起になっています。プロジェクトは普通4年から5年ですが、いまや2年で完了させなければならないのです」
「グーグルで電気モーターを探している潜在顧客は、遅かれ早かれわれわれのホームページにたどり着くようです。われわれの製品は彼らの要求にまさに一致しているのです。もちろんわれわれにはリスクもあります。大手のサプライヤーが要求に合う製品を作れば、その方がいいからです。でもそんな製品を作っている大手サプライヤーはないんですよ」
エクイップメイクの最大の売りは、スポーク・モーターと呼ぶ非常に設計自由度の高いモーターである。ホイールのスポークのように磁石が放射状に並べられた埋め込み磁石型の電気モーターだ。これによりモーターのトルク密度は最大になり、エクイップメイクのモーターでは以前のスポーク・デザインよりもさらに効率的な液体冷却が可能になるとフォーレイはいう。冷却効率が上がるとマグネット・モーターは長時間にわたり回転速度も出力も上げられるため、これはとても重要なのだ。
フォーレイは、永久磁石のコストや価格変動を理由にマグネット・モーターに反対する意見(誘導モーターやスイッチト・リラクタンス・モーターを良しとする意見)も承知している。しかし彼はコンパクトで効率が高いことを理由にこのような批判を撥ね返す。エクイップメイクはこれまでのスポーク・モーターで課題だった設計や製造の問題を解決したと彼はいう。APM200は出力の同じライバルと比べ、おおよそ半分の大きさで重さも80%である。