現代に復活した名車たち 前編
公開 : 2018.06.02 06:10 更新 : 2021.03.05 21:43
イコンのディレリクト・シリーズ
ジョナサン・ワードの創造性の、もうひとつの顕現がディレリクト、すなわち「放置された」と銘打たれたシリーズだ。オリジナルの、レストアされていない錆び付いたクルマをベースに、その内側を全てアップデートするのである。顧客にデザイン過程へ参加することを勧め、一台一台をユニークなものに仕上げている。
たとえば写真の1954年式デソート・ワゴンは、納屋に仕舞い込まれて忘れられていた不動車に見えるが、エンジンはインジェクション仕様の6.1ℓヘミV8で、現代の5段ATが組み合わされる。
イコンではエアコンやアップグレードされたワイパー、Bluetooth接続機能を持つオーディオなども組み込んだ。年式相応の古びた外観ながら、中身はモダンなのである。コストは作業の難易度によるが、最大で160万ドル(1億7360万円)という。