マクラーレン570S GT4 ワンメイクレースに参加 運転、2日間でどう変わる?

公開 : 2018.06.16 16:10

12人中ダントツのビリ

それだけでなく、この週末2日のあいだ、専属のドライビングコーチ―それも、スパ24時間レースの優勝経験もあるベニー・シモンセンそのひとまでがついてくれるという。さらにブルーノ・セナまで、12人の「恵まれた」参加者のあいだを行き来しているではないか。そう、12人のうちわたしをのぞく11人は、まあそれは裕福なのだ。

どれだけ裕福か? ええと、ヨーロッパの主要サーキットをめぐる6戦すべてに参加するとなると、セット料金が16万2000ポンド(2363万円)。ここにはマクラーレンが参加者用に準備し運搬もしてくれるマシンの代金もふくまれる。ちなみにもしクルマがなくても、参加回数にかかわらず570Sを貸し出してくれるという。

もうひとつだけ必要なのは、こちらはそこまでお金のかからない話だが、それなりのレース経験があることを証明するための国際D級ライセンスだ。

レースとなればわたしだって覚えはある。わたしに経験でまさるライバルがここにいるわけがない―だがフタをあけてみたら、わたしはダントツで遅かった。なんとしたことか、ほかの11人はずっとマクラーレンをガンガン走らせてきた強者ぞろいだったのだ。

こうして、話でしか知らなかった世界をはじめて目にすることになった。オンボードカメラ、デジタル画面とそのあいだをのたうつケーブルの山。これらが、スロットル、ブレーキ、ステアリングなどなど、クルマの状況すべてを細かく記録してくれるのだ。これだけ観察してくれるのなら、空き時間でレーシングスーツもあつらえてもらえるかもしれない。

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