BMW Z4 2018 プロトタイプ初試乗 スポーティさと快適性の両立めざす
公開 : 2018.06.11 10:10
剛性向上と軽量化
BMWのエンジニアの主な話題はM40iだが、通常モデルの20iや30iの仕上がりも重要だ。開発陣の主な狙いはそのシャシーをできる限り強固にすることだろう。固定式ルーフをもたないことによる不利を可能な限り無くす必要がある。
ディエトリヒによれば、ねじれ剛性は先代Z4に比べ30%以上向上しているとのことだ。「今までにわれわれが作ったオープンカーで最高の剛性です。M4クーペを上回ります」という。
開発チームはM240iを比較対象として使っており、ディエトリヒによれば点ごとの剛性ではすべてに置いてM40iの方が上だという。ただし、ルーフがないことにより全体での剛性ではやや劣っている。
新型Z4は先代よりもやや長いが、ホイールベースは若干短く、70mm程度幅広くなっている。さらに、最新の安全装備による重量増を電動ハードトップからソフトトップに置き換えることで打ち消し、全体としてやや軽量化を果たしている。
キャンバス製のルーフだけで60kgの軽量化である。クルマ全体では50kg軽くなるとともに、重心を下げることにも繋がっている。BMWはダイナミクスを追求することにしたとはいえ、初代のようなスタイルに戻ってしまったというわけではない。このテストカーにかもフラージュは施されていたものの、非常に優れたルックスであることがわかる。以前発表されたZ4コンセプトに近いデザインだ。