試乗 ジャガーXE SVプロジェクト8 300台限定、600psのサーキットスペシャル
公開 : 2018.06.20 10:10 更新 : 2018.06.20 10:32
どんな感じ?
BMW M5やAMG E63ですら柔らかく感じる
現在のところ、XE SVプロジェクト8はサーキットに焦点が向きすぎている感があり、一般道での走行には、もうひと手間が届いていないようだ。ただしサーキット上では、このジャガーの最もハードコアなサルーンは、極めてフラットに疾走する。
サスペンションのスプリングレートは、標準のXEよりも450%も強化。非常に硬く、プロジェクト8をドライブした後にBMW M5やメルセデス-AMG E63などに乗り換えると、プールの上に浮かんでいるような感覚を覚えるほど。
誤解しないでほしいのだが、重要なのは、プロジェクト8の一般道での乗り心地にも可能性を感じられるということ。実際、このスプリングの硬さにもかかわらず、多くの路面の凹凸やうねりを充分にいなし、追従できている。驚くほど巧みに、うんざりするような乗り心地にはならないように努めているのがわかる。
さらに驚かされたのが、ウェットコンディションでのマナー。ハイパフォーマンスモデルの中には、パイロットスポーツ・カップ2と濡れた路面との組み合わせの場合、充分なドライバビリティを確保できていないものも少なくない。しかしプロジェクト8はしっかり走るのだ。
ターンイン時のグリップも充分あり、コーナリング時も安定しているから、S字コーナーのような場所でも神経質なところがまったくない。知的な4輪駆動システムのおかげもあり、トラクションも極めて強力だ。