アウディ・オンデマンド日本上陸 都会の高級車市場 「所有から共有」へ
公開 : 2018.06.05 16:40 更新 : 2021.10.09 23:53
「所有から共有」シフトが加速するのか?
東京で始まるアウディ・オンデマンド。アウディ関係者は「われわれとしてまったく新しい試みであり、当面はサービスとして実績目標は立てない。市場からの声を聞きながら、サービス対象範囲を都内で拡大、または他の都市での展開を模索したい」という慎重な姿勢を崩さない。
ただし、利用条件は国際免許証を含むため、海外からのインバウンド観光客も利用可能であり、アウディの想定以上の需要が生まれる可能性もある。
世界の自動車産業はいま、自動運転、EV、コネクテッドカーという3つの技術領域の進化に合わせて、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)と呼ばれる新種のサービスモデルが世界各国で続々と誕生している。
代表例としては、個人所有者をタクシーのように使うライドシェアリングがあり、アメリカではウーバーとリフト、東南アジアではシンガポールのグラブ、インドのオラ、そして中国では滴々(ディディ)などが急速に事業を拡大している。こうした自動車メーカーではない第三者によるサービスだけではなく、ダイムラーとBMWは今年3月にCAR2GOなどのカーシェアリング事業を統一すると発表するなど、MaaSでの新たなる競争図式が生まれている。
アウディ・オンデマンドも、こうした自動車産業大変革という氷山の一角に過ぎない。近年中に、日系メーカーを含めて様々なMaaSが実用化されることは間違いない。