試乗 トヨタ新型クラウン・プロトタイプ ハイブリッド車/2ℓターボ車を比較評価
公開 : 2018.06.09 00:00 更新 : 2021.01.28 17:04
「試乗」変わったエンジン音 すっきり…
興味深いのはエコモード選択時の中速急登坂でアクセルを踏み増していった時。グググッと踏んでいくとダウンシフトとともに急加速に移行する。ステップ変速の2、3段分シフトダウンしたような感じである。唐突な加速に面食らってしまったが、訊けば意図的な制御とのこと。つまり、ステップ変速感をことさらに演出した結果。
洗練感とゆとりの両面から好ましくないのだが、多段ミッションの高性能車感へのこだわりは理解できる。
ついでに言えばエンジン音も従来車とは違っていた。旧世代THS IIでは全域ミラーサイクル制御が基本。エンジン音はくぐもった感じで野暮ったい。新型クラウン用はすっきりとした抜けのいい音質である。
パワートレイン周りの静粛性は体感では従来車のほうが静か。新型はエンジン音を程よく感じられるようにチューニングしている印象もある。際立つ静粛性がクラウンの魅力だった時代は終わり、クルマとの対話感にシフトしたと言っては好意過剰だろうか。